研究開発

ファイバーによる超音波組織画像

従来の光学顕微鏡で細胞の性状を観察する際には染色の作業を必要とし、 術中にその場では確認することができません。 一方、超音波による組織画像は、 細胞による超音波の減衰情報により 画像を描画するため、染色の作業を必要としません。 また、細径ファイバーを用いることにより生体内で直接細胞の情報を得ること目指しています。

コイル状ステータを用いた超小型超音波モータ

従来の超音波モータとは異なりコイル状のステータに外部から振動を伝えることによって、ロータを回転、移動させる超音波モータの開発を行っています。 この構造の超音波モータは、予圧用バネと吸収体が不要、構造の簡単・小型化が容易、防水処理なしで液中動作、中空円筒の回転動作が可能などの特徴があります。

乳癌検診用超音波診断装置の開発

超音波プローブ回転走査器 MSC-1は、乳がん検診において、 厚生労働省の指針によるマンモグラフィー対象外の年代層や マンモグラフィーでは表示しにくい病変に対して、 超音波診断の特長を生かした、効率的で客観的な検査を可能にいたします。

骨内組織の超音波による画像化

これまで、超音波を用いて骨内の組織からの反射情報を得て画像化することは困難とされてきました。 その主な要因としては、骨の表面で反射や散乱などの損失が大きいこと、 また、骨内での減衰が大きいことなどが上げられます。 そこで、骨内描写に必要なダイナミックレンジを推定し、装置におけるダイナミックレンジを向上させて、 骨内を描写する手法を考案していています。